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加持リョウジとは?

「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する加持リョウジはこのアニメの中では異彩を放つ人物です。

他にセリフのある主要人物で男性の大人は碇ゲンドウ、冬月コウゾウ、青葉シゲル、日向マコトの他にはゼーレのメンバーですが、いずれも「人類補完計画」やネルフの描写の中での側面が多い中、リョウジは自分の気持ちや信念を語る場面が多く見られるのです。

新劇場版では今のところ「破」にしか登場していませんが、(「Q」では「ヴィレ」の高雄コウジの言葉に出てくることから、ヴィレのメンバーとして生存していることが暗示されています。)TV版では使徒ガギエル登場のくだり(第八話)から「第弐拾壱話」までに長く登場します。

人物像

設定年齢は30歳で、赤木リツコとは同い年、彼女のことを「リッちゃん」と呼んでおり、TV版でも新劇場版「破」でもその馴れ馴れしさは過去のいきさつを推察させるに足るものです。(「破」ではリツコから「リョウちゃん」と呼ばれていました。)

葛城ミサトとはかつて恋人同士で、「2人共1週間アパートから出なかったですって!」と当時のリツコを呆れさせています。

長い髪を後ろで束ね、無精髭に服装のラフな着こなしでフランクな外見ですが、それに違わぬ(?)プレイボーイぶりで、久々に会ったリツコはもちろん、伊吹マヤにまでコナをかけ、潔癖症のマヤには「不潔です」といわれてもどこ吹く風です。

「破」では「愛情に性別は関係ないのさ」と、シンジにまでキス寸前まで顔を近づけてからかう始末です。

スパイとしての役割

その一方で彼は表向きはネルフ特殊監査部所属の一介の職員でありながら、(「破」では首席監察官)日本政府、ゼーレ、ネルフの間で暗躍するスパイという一面も持っています。

使徒殲滅のためとはいえ、日本政府から見れば得体のしれない組織であるネルフの内情を探る役割を与えられ、ゼーレからはネルフが(特に碇ゲンドウが)自分たちに忠実に「人類補完計画」を実行に移しているのかを監視するために送り込まれたのです。

一方で、ゼーレが目論むのとは違う形の人類の補完の重要なマテリアルである胎児状態のアダム(「破」では「ネブカドネザルの鍵」)をゼーレに内密でゲンドウに渡し、彼の計画を手助けするような行動も取っています。

つまり三重スパイ的な活動をしているのです。例えばTV版第拾壱話ではネルフが大規模な停電停電に見舞われますが、これが加持の仕業ではないかという説も説得力があります。

これは直接の破壊工作ではなく、電源が復旧する過程から、機密となっている内部構造を推定しようというものだというのです。

このような危ない橋を渡るのも、「セカンドインパクト」の真実を知りたいがためであり、普段の明るいプレイボーイぶりは一種のカモフラージュとも考えられます。

彼は調査を重ねた結果、「人類補完計画」の核心部分近くまで迫っていたと思われます。それは第拾九話「男の戦い」の中からも伺えます。

第拾九話「男の戦い」

第壱拾四使徒ゼルエルの圧倒的な力の前に、エヴァ弐号機も零号機も傷一つつけることが出来ずに次々と無残に敗れ去ります。

ここで再びエヴァに乗ることを決意したシンジの初号機はゼルエルをあと一歩まで追い詰めますが、活動限界時間が来たために沈黙、初号機はコア破壊寸前まで追いつめられます。

最早これまでか、と思われた瞬間、シンジの叫びに応えるかのように初号機は暴走、いや覚醒してゼルエルを鎧袖一触の強さで葬り去ります。

それを見ていたネルフ職員は一様に驚きの表情を隠せません。ネルフの一連の計画を他の職員よりもより深く知っているリツコでさえも驚きに大差はありませんでした。

しかし、この光景をさしたる驚きなく眺めていた人物がいました。ゲンドウと冬月、そして加持リョウジでした。

特にエヴァの暴走を見た瞬間の加持の表情は、諦観とも、哀れみともつかないものでした。

それは人類に向けられたものなのか、シンジに向けられたものなのかは知るよしもありません。

そして覚醒した初号機がゼルエルを貪り食って「S2機関」を体内に取り込んだことで活動限界がなくなっていく様を見ながら、「初号機の覚醒と開放、ゼーレが黙っちゃいません、これもシナリオの一つですか?碇司令」と独白をするのです。

これは初号機がこのようになる可能性まで掴んでいたことの証左と言えるでしょう。

表面的な姿の奥の生真面目な姿

この姿は、アスカとのやりとりにも現れています。

TV版ではリョウジに対してアスカは積極的にアプローチしますが、それは同年代など相手にしない、大人に見られたいという背伸びをした行動であり、それを見抜いた彼は「それは恋心ではない」と相手にしませんでした。

「破」でもアスカの登場と時を同じくして物語に登場しますが、TV版と大きく異なるのは、アスカと加持は面識がないという設定になっているため、TV版でアスカが「か〜じさん!」と言って彼に抱きつくシーンはおろか、会話すらありません。

その代り「破」では、彼が、シンジ、アスカ、レイと鈴原トウジ、相田ケンスケを「海洋生物研究所」の見学に招待するというエピソードがあります。

この時代、世界の海は赤い色で生物が住む環境にないのです。それをこの研究所はセカンドインパクト以前の海の生物を保存しており、彼は子どもたちに「生命」の一面を見せようとしたのです。

ここでの加持は教師的な役割を担っているようにも見えます。また、このエピソードは、ミサトとセカンドインパクトの関わりを説明する場面にもなっています。

一度はミサトと別れたリョウジでしたが、二人は気持ちはつながっている点が随所で見られます。

ミサトも「あんな奴!」と事あるごとに言ってはいますが、彼のことを意識していることは見え見えです。

そして二人は「人類補完計画」を始めとする様々な謎に迫る中で同志として再び結ばれていきます。

自分がいつどうなるかわからないと知っている彼は、自分が調べあげた内容をミサトにあらゆる手段を使って伝えようとしますが、「真実は君の手の中にある」という留守番電話を、泣き崩れるミサトが聞いた時には彼はこの世にはいませんでした。

「人類補完計画」が自分たちのシナリオ通りに進まないことに業を煮やしたゼーレによって冬月コウゾウが拉致されますが、加持は彼を開放する手助けをしたのです。

その結果、彼は何者かと秘密裏に接触し、「よお、遅かったじゃないか」と言った直後に銃弾に斃れるのです。物語の中では犯人は明らかにはされていませんが。

ゼーレかネルフによって抹殺された、というのが有力な見方です。

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加持リョウジの名言集

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加持は「ガキは相手にしない」というアスカから、「大人の男性」として加持に積極的にアプローチを受けますが、逆に子供扱いして相手にしません。

一方でシンジと初めて会った時

彼女(ミサトのこと)の寝相の悪さ、治ってる?

と、14歳の少年には少々刺激が強い一言を放っています。

(このセリフは「破」では、「彼女の寝相の悪さを知っているのは君だけじゃないぞ」とパワーアップしています。)

ミサトとの仲が復活する最中に

情欲に溺れている方が、人間としてリアルだ。少しは欺けるさ。
君の唇は拒んではいなかったぞ。君の唇と君の言葉、どっちを信用したらいいのかな?
彼女というのは遥か彼方の女と書く。女性は向こう岸の存在だよ、われわれにとってはね。

など、含蓄のある大人の言葉が多いのも彼です。
   
彼の一面である真面目な内面からは、さまざまな名言が生まれています。

というよりも、登場する度に何らかの名言を生んでいると言っても過言ではなく、登場回数と名言数の分子と分母が非常に近いのも加持の特徴(?)です。

リツコと再会する場面

涙の通り道にホクロがある人は、一生泣き続ける運命にあるからだよ

と言ったのは、リツコの顔を指でなぞりながらでした。前述したように恋についての言葉も多いのですが、シンジやアスカに対しては、特に「大人」という立場を意識した発言が目立ちます。

14歳でありながら人類を守るためにエヴァに乗るという過酷な運命を背負わされた彼らを、大人として導こうと言う態度の現れとも考えられます。

憤るアスカに対して

アスカが「みんなどうしてすぐ怒るのかしら!」といったのに対して、

大人は恥をかきたくないのさ

と応えています。ここでもアスカの「みんな」という主語を「大人」に変えることで、同じ事態に遭遇しても世代によって態度が変わることを言おうとしたのかもしれません。

畑作りを手伝うシンジに対して

TV版でも「破」でも彼はジオフロント内で小さな畑を作り、 

何かを育てることはいいぞ、いろんな事が見えるし分かってくる。楽しい事とかな。

とシンジに話しています。それに対しシンジが、「辛いこともですか」「辛いことは、いやです」といったのに対しては、

…それもいいさ。けど、辛い事を知っている人間のほうがそれだけ他人(ひと)に優しくできる。それは弱さとは違うからな。

と話します。エヴァに乗るのは人類を救うためだから辛いのは我慢しろ、という大人の論理の押し付けではシンジが心を閉ざしてしまうだけであることを熟知した言葉と言えます。

「破」ではシンジにスイカ畑の世話の手伝いをさせ、その「バイト代」が缶コーヒー1本であることを知ったシンジに「ずるいや」となじられても、

大人っていうのは、ズルいくらいがちょうどいいのさ

とうそぶいています。

父や母で悩むシンジに向けて

それは違うな。分かった気がするだけさ。人は他人を完全には理解出来ない。自分自身だって怪しいものさ。100パーセント理解しあうのは不可能なんだよ。ま、だからこそ人は自分を、他人を知ろうと努力する。だから面白いんだな、人生は。

と、シンジの言葉を否定しているようでいて、安易な答えを与えずにいろいろ考えられるような言葉で諭しています。

加持リョウジの名場面

彼の名場面を一つ選ぶとすれば、やはりTV版第拾九話「男の戦い」のBパートを挙げる人が多いのではないでしょうか。

先ほどもこの話を取り上げましたが、第壱拾四使徒ゼルエルに次々と弐号機、零号機と無残に敗れ去る様を呆然と見る中でシンジは加持に出会います。

もうエヴァには乗らない、というシンジ。平然とスイカに水をやる加持に、「こんな時にですか?」とシンジは問います。

こんな時だからだよ

と言い、使徒がネルフの深部に達すると人類が滅びることを明かし、

葛城の胸の中もいいが、最後はやはりここにいたいと思ってね。

と一種の諦念を語るのです。その上で、シンジに語りかけます。

シンジ君、おれはここで水を撒く事しか出来ない。だが君には、君しか出来ない、君になら出来る事があるはずだ。誰も君に強要はしない、自分で考え、自分で決めろ...自分が今、何をすべきなのか。ま、後悔の無いようにな。

強制しないこの言葉が、シンジにエヴァに乗る決断を促すことになるのです。碇ゲンドウが拒絶する父親像だとすれば、加持リョウジはシンジにとって、導く父親像であると言えるでしょう。

同人誌の中には、シンジは実は加持と碇ユイの間の子だった・・・なんてストーリーもある程です。

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加持リョウジがエヴァンゲリオンで担う役割

「エヴァンゲリオン」の主要人物の名づけ方にはいくつかの系統があるのは周知の事です。

軍用艦、特に大部分が旧日本海軍に由来するもの(葛城ミサト、日向マコト、冬月コウゾウなど枚挙にいとまがありません。)、村上龍の小説から採られたもの(シンジのクラスメートたちに多い)、そして舟の部分名に由来するもの(碇ゲンドウ、キール・ローレンツなど)です。

名前の由来

「加持リョウジ」は船の「舵」から付けられたものです。それは彼が作品中で果たす役割を象徴しているとも考えられます。

彼がゲンドウに渡した「アダム」はゲンドウの右手に移植されて「劇場版 Air」の終盤で、「人類補完計画」遂行の上で重要な要素となりました。

また、彼が危険を冒して調べあげ、命がけでミサトに伝えた真実は、彼の死後もミサトの行動に影響を与え、ミサトは自分の職務の傍らでネルフの真の目的を探ろうとします

(ミサトはミサトで、日向マコトが彼女に思いを寄せていることを半ば利用して密かに調査を進めるのですが)

そして何と言っても、先程も書いたようにTV版第拾九話でシンジに自分の意志でエヴァに乗る決意を促すという決定的な役割を果たします。

このように、彼は多くの人の人生の「舵」を切る役割を担っているように思えます。

トリックスターとしての役割

ユング心理学においては、一見悪戯者で誰からの束縛も受けない自由奔放な行動をしながらも様々な新しい物をもたらす存在を「トリックスター」と呼んでいます。

このアニメの登場人物は、ほとんどが「エヴァのパイロットであること」「ネルフの職員であること」リツコの母のように「科学者・母・女性であること」というように、自分が「であること」との葛藤を持っています。

しかし加持リョウジは三重スパイであるというその職務(?)上の性格からも。この類の束縛からも自由な存在であるといえます。

スパイ行為の結果、閑職に回された時も「アルバイトがばれてね、現場に俺の居場所はなくなった」と言いながらさして気にする様子もなくスイカに水をやっています。

「トリックスター」の側面の1つは、人々に何かを分け与える代償に自らが破滅する、というものです。

(人類に火を与えたために未来永劫苦しむ罰を受けたプロメテウスが一例です。)

加持リョウジの生き方にもそのような要素を読み取ることが出来るのではないでしょうか。

加持リョウジの声優

加持リョウジの声を演じているのはご存知山寺宏一さんです。

個性的なアニメキャラの声優さんは、「あの人でなくては!」と言われることが多いのですが、逆に山寺さんは「七色の声」という多彩な声の種類が災いして(?)、ハマリ役はこれだ、という印象が強くないのはないでしょうか。

「アンパンマン」のめいけんチーズと「らんま1/2」の響良牙、「HUNTERXHUNTER(日本テレビ版)」のシルバ・ゾルディック、「宇宙戦艦ヤマト2199」のデスラーの声は頭の中で同じ人物だとは繋がりにくいでしょう。

業界内で「配役に困ったら山寺宏一」とまで言われる所以です。しかし、その七色の声と演技力は、多くのキャラクターを演じることだけに使われるとは限りません。

同一人物の異なる側面を演じ分ける際にも大きな力となるのです。軽薄なプレイボーイとしての加持リョウジと、真剣に話す時の彼を使い分ける演技力はさすが山寺さん、と言えるでしょう。

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